FP社長です~ ♪
久しぶりに映画をみてきました。「ゲド戦記」とか「日本沈没」も見たかったのですが
「不撓不屈」を見てきました。 何それ?・・・と思う人もいるかもしれませんね。
「ふとうふくつ」と言う言葉は、最近では余り使われなくなった単語でし
ょうか。
「不撓不屈の精神で頑張ります」と言うように、どんな困難に遭ってもひるまずに頑張ること・・・イマドキの若者にはダサイと言われるような言葉かもしれません。
しかし、日本人にこんなにすばらしい人が最近までいらっしゃったんだという感慨がありましたね。
この映画の原作は、ベストセラーとなった経済小説の旗手、高杉良氏の『不撓不屈』(新潮社)です。主演を務めるのは、NHK大河ドラマ「徳川家康」等でおなじみの滝田栄氏。
一税理士と国税庁が日本経済史上、希有の死闘を繰り広げた「飯塚事件」の実話に基づいています。「飯塚事件」は国家権力と一税理士との前代未聞の闘争劇となりました。故飯塚税理士は、国家権力に屈することなく、信じ難いような不撓不屈の精神で闘いぬき、ついに完全勝利するに至ったというものです。
国家権力との戦いを描いただけではなく、国家愛、人間愛、家族愛の大切さを問いかけている映画だと感じました。
国税当局が、関与法人への執拗なまでの税務調査や追及で弾圧し飯塚税理士をおとしめようとした原因は、「別段賞与」を決算時に損金勘定で未払金として計上して会社が従業員から利息を払って借入れる形をとり、運転資金として運用する。
この節税指南を脱税幇助と言って逮捕しようとする国税局と真っ向から戦ったというものです。
ノイローゼになることもなく、途中で投げ出すこともなく、正面から戦いぬいた飯塚氏の有り様を「不撓不屈」と称したようです。
その「不撓不屈」の精神や飯塚税理士の人格形成に影響を与えたのは、坐禅の力、植木義雄老師との交流、それから、貧しい環境の中で強く温かく育て上げられた、ご両親との関係なんでしょうね。
お父さんは「弱いお前の体を鍛え直さなければならない」と、毎朝4時に起床して一緒に山野や川岸を歩いたり、お父さんの職業の布団やを継ぐように言われたとき、お母さんからは「私が三度の食事を二度に切り詰めるから上の学校へ行かせてやりたい」と、僅かなお金を貯めて仕送りをしてもらったことなどですね。
彼はもともと優秀だったのでしょうが、本当によく勉強されたようです。私たち現代の大人や子供たちが見失っている手本のひとつがここにあるように思いました。
「税は1円たりとも納めたりなくてもいけない。1円たりとも納めすぎることもない」という信念が根幹にあり、中小企業の味方である飯塚税理士。
今の時代は簿記とコンピュータは切っても切れない関係となっていますが、この小説のモデルの飯塚毅氏はいち早くコンピュータを導入したTKCの創立者です。
また税理士法改正案の成立を阻む要因となり、税理士法の第1条に「中立」ではなく「独立性」の文言を入れることに尽力されたそうです。
裁判で無罪判決を勝ち取ったときに、ご主人をねぎらうために、奥さんのるな子さんが、薔薇の棘を抜いて冠をつくって、かぶせてあげるというあの「薔薇の冠」のシーンは、「ホント?素敵!!」というくらいの出来事ですね。夫婦愛の素晴らしさをえがいていますね。
るな子役の松坂慶子さんが、知的でしとやかながら(死語になっているような言葉ですが)、凛々しく夫を支える役を演じている。妻として女性として見習うべきものがあると感じるところがあり、世の女性は一見の価値があると思います。
また、ラストシーンである滝田 栄氏のドイツ語による講演のスピーチシーンがすばらしい。ニーチェの「人間的、余りに人間的」(Menschliches, Allzumenschliches, 1878)の中で彼が論じている人間の偉大さの定義の一つ「偉大とは人々に方向を与えることだ」など・・・たくさん哲学の引用をドイツ語で完璧なまでのスピーチをされている。
ドイツでの講演のシーンは、すごく集中が必要で、がさがさしていたら演じられない。それで、中西健二助監督が「静かに語るから、真剣に聞いてほしい」とドイツのエキストラ数百人にドイツ語で伝えてくれました。それで撮影が始まると、皆さんが心して聞いてくれているのがよくわかった。台詞が終わったときに、大半の方が涙を流して拍手して、スタンディングオーベーションです。とラジオで語っていらした。
私はそれを聞いたことが「不撓不屈」の映画を見てみたいと思ったきっかけでした。
「不撓不屈」は高杉 良氏の資料調べと熱意の賜物というべき作品なのでしょう。「不撓不屈=国家権力に抗した男」取材のため、高杉良氏はドイツ・ニュルンベルグへ飛んでいます。
小説の主人公である、大蔵省、検察に戦いを挑んだ男--飯塚毅
そのルーツを探るため、飯塚氏と親交が深いドイツ人経営者にもインタビューを敢行しています。国会議員等も実名で出てくるのが面白い。
飯塚税理士が存在して、高杉氏によりこの偉大な「不撓不屈」の小説が生まれ、そして映画を見ることができました。
何かすがすがしさを感じた日となりました。
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